生命保険の割引制度|タバコを吸わないと保険料が割引になる?

生命保険の割引制度|タバコを吸わないと保険料が割引になる?

生命保険にも保険料が割引になる制度があることをご存知でしょうか?

全ての保険商品に割引制度があるわけではありませんが、被保険者の健康状態などが保険会社所定の基準を満たせば、保険料が割引になります。

どのような条件を満たせば保険料が割引になるのか?
どの保険種類に割引制度があるのか?
どの程度、保険料が割引になるのか?

上記ポイントについて解説します。

目次

1.生命保険の割引制度

生命保険の割引適用には、下記の通り、大きく分けて2つの条件があります。

 

・喫煙の有無

タバコを吸う習慣はがんなど生活習慣病の原因とされています。よって、タバコを吸わない人は吸う人に比べて病気になったり、亡くなったりするリスクが低いといえます。

タバコを吸う人に比べて、タバコを吸わない人の方が保険金を支払う可能性は低いということで、タバコを吸わない人の保険料を割り引く保険会社や保険商品があります。

具体的には過去1年間(保険会社によっては2年間)、タバコを吸っていなければ保険料が割引になります。「ノンスモーカー割引」や「非喫煙者割引」などと呼ばれています。

喫煙には、紙巻タバコの他、葉巻、パイプ等が含まれます。また、タバコを自分で吸った場合だけでなく、人が吸った煙を吸う受動喫煙(副流煙)等の影響で喫煙反応があった場合にも「非喫煙者」基準に該当しませんので注意が必要です。

なお、タバコを吸っているかいないかについては、被保険者(保障の対象者)による告知とコチニン検査によって判断します。コチニン検査とは、唾液検査のことで、綿棒を口にくわえて唾液を採取し唾液中に含まれるコチニン(ニコチンが体内に入った後に一定時間経過した時にできる物質をコチニンといいます)という成分の有無を調べるものです。
非喫煙者割引・ノンスモーカー割引(コチニン検査)
(出典:兼松ウェルネス株式会社

 

・健康状態

健康的な人は将来も病気になったり、死亡したりするリスクが低いため、保険金を支払う可能性は低いということで、一定の基準を満たす人に対して通常より安い保険料を設定する保険会社や保険商品があります。「健康優良体割引」や「健康体割引」などと呼ばれています。

具体的には、BMI(ボディー・マス・インデックス)や血圧値などが保険会社の基準を満たしていれば保険料が割引になります。血圧値やBMIは加入申し込み時に提出する健康診断書(写し)や医師の診査の際に確認します。

BMI(ボディー・マス・インデックス)とは?
BMI(ボディー・マス・インデックス)とは、肥満・やせすぎ度を示す指標で、体重(キログラム単位)を身長(メートル単位)の2乗で割って求める。

ある保険会社の割引が適用される基準は、下記の通りです。

BMI18以上27以下

血圧:最高値139mmHg以下でかつ最低値89mmHg以下

なお、BMIについては、肥満が問題視されがちですが、やせ過ぎについても病気のリスクが高くなり、健康体とはなりません。

「喫煙の有無」と「健康状態」の両方を確認し、下表のように4段階の保険料区分を設けている保険会社もあります。

保険料率 保険料
標準体でタバコを吸う:標準体 高い



安い
優良体でタバコを吸う:喫煙者優良体
標準体でタバコを吸わない:非喫煙者標準体
優良体でタバコを吸わない:非喫煙者優良体

 

 

2.割引制度のある保険種類は?

割引制度のある保険種類は、「定期保険」「収入保障保険」「医療保険」「終身保険」などです。保険会社によって異なります。割引が適用される保険種類が「医療保険」や「終身保険」など、以前に比べると広がっています。

 

 

3.割引適用後の保険料例

割引を適用すると保険料はどのくらい安くなるのでしょうか?「ノンスモーカー割引」を適用する前後の保険料を試算した結果は下記の通りです。

保険商品:無解約返戻金型定期保険
保険期間:10年
保険金額:5,000万円
被保険者:40歳・男性
保険料:10,750円

   ⇓

非喫煙者割引特則
保険料:8,800円

上記事例では、非喫煙者の保険料が月額では1,950円と約2割も安くなります。月額での保険料差は小く感じますが、10年間では234,000円もの差になります。

 

 

4.契約更新時の取り扱い

保険期間10年などの定期保険には更新がありますが、更新時の割引の取り扱いは保険会社によって異なります。

更新時に再度、割引の基準を満たしているか確認する保険会社と、確認せずにそのまま割引を適用する会社があります。

例えば、契約時にはタバコを吸っておらず、「ノンスモーカー割引」を適用して保険期間10年の定期保険を契約したとします。その定期保険を更新する際にタバコを吸っていたとすると、「ノンスモーカー割引」を適用したまま契約を更新する保険会社と、更新時に改めて割引を適用できるか確認(告知や検査)し、「ノンスモーカー割引」なしの料率で契約を更新する保険会社があります。

 

 

まとめ

健康優良体割引などが適用される基準を満たす可能性があるのであれば、割引を適用していない数年前に加入した契約に比べて安い保険料で新しい契約に乗り換えられる場合があります。

ただし、見直し時には、現在契約している保険を先に解約しないようにご注意ください。見直し後の契約が健康状態によっては加入できなかったり、割引の適用が出来ない場合があります。

・どのような保険を選んだらいいのかわからない
・今、加入している生命保険が、どのような保障内容になっているか確認してもらいたい
・見直し方をアドバイスして欲しいが、誰に相談していいか分からない など
保険の選び方や見直し方で悩まれている方は、保険のプロであるFP(ファイナンシャル・プランナー)による無料相談(大阪/兵庫/京都/奈良)をご利用ください。

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