生命保険の保険料支払い方法|意外と知らない節約方法とは?

生命保険の保険料支払い方法|意外と知らない節約方法とは?

ご加入の生命保険の保険料については、どのような支払方法(回数・経路)を選んでいるでしょうか?保険料の払込方法について真剣に検討される方は少ないと思います。

多くの方が加入時にすすめられた保険料支払方法(回数・経路)で保険料を支払っていると思います。

実は、保険料の支払い方によって、保険料を節約することや貯蓄型保険の返戻率を上げることも可能です。

今回は、保険料の支払方法について下記のポイントについて解説します。
・どのような保険料支払方法(回数・経路)があるのか?
・意外と知られていない保険料節約方法
・年払いや半年払いを選択した場合の注意点

目次

1. 保険料の支払方法(回数)とは?

保険料の支払方法(回数)については、下記のような方法があります。

 

・月払

保険料を1ヶ月ごとに支払う払込方法です。

 

・半年払

保険料を半年ごとに支払う払込方法です。

 

・年払

保険料を1年ごとに支払う払込方法です。

 

一般的に、「月払」より「半年払」、「半年払」より「年払」など、まとめて払い込む方法をとるほど保険料が割安になります。下記試算例の通り、まとめて支払うほど1ヶ月当りの保険料は安くなります。

「月払」「半年払」「年払」の保険料比較

商品:終身保険
保険金額:1,000万円
保険期間:終身
保険料払込期間:65歳
被保険者:35歳(男性)

月払保険料25,010円
半年払保険料:149,560円(1ヶ月当り:24,926円
年払保険料:297,870円(1ヶ月当り:24,822円

 

 

2.未経過保険料は返金されるのか?

平成22年4月以降の契約で保険料の払込方法が「年払・半年払」の場合、解約などで保険契約が消滅したときや、保険料の払い込みが免除されたときには、まだ経過していない月分の保険料相当額(未経過保険料)が返還されます。

一方、平成22年3月以前の契約に関しては、未経過保険料は返還されませんので、注意が必要です。

例えば、平成22年3月以前の契約を「年払い」で支払っている場合、保険料支払から1ヶ月で解約しても、未経過分の保険料である11ヶ月分は返ってきません。

 

 

3.保険料をまとめて支払う方法

将来の保険料をあらかじめまとめて支払う「前納」という払込方法もあります。年払や月払の複数回分の保険料を一度に支払い、保険会社に預けておき、年払や月払の支払期日が来たら、保険会社が1回あたりの年払や月払の保険料分を充当していく払込方法です。

なお、全期間分の保険料を前納することを「全期前納」といいます。

全期前納」と同じような保険料支払方法に「一時払い」があります。全期間分の保険料を一度に支払う点では、「全期前納」と似ていますが、下記のような違いがあります。

「全期前納」と「一時払い」の主な違い

  • 解約した場合、「全期前納」は充当されていない未経過保険料が返ってくるが、「一時払い」は払込時に保険料が全て充当されるので、解約時に返ってくる未経過保険料はない
  • 「全期前納」は保険料の払込期間中は毎年生命保険料控除が受けられるが、「一時払い」は保険料を支払った年しか生命保険料控除が受けられない

参考:保険料の全期前納払いと一時払いの違いは?メリット、デメリットは?

「前納」は、保険料をまとめて払うことになるので、割引があり、月払いや年払いなどの支払方法に比べて保険料が割安になります。

 

 

4.保険料の支払方法(経路)とは?

保険料の支払方法(経路)には下記のような方法があります。

 

・口座振替

銀行の預金口座など、契約者が指定した口座から、保険料が自動的に振替えられる方法です。

 

・クレジットカード

生命保険会社が指定するクレジットカードにより保険料を払い込む方法です。保険会社によっては、クレジットカード払いを取り扱っていない場合があります。

 

・団体扱い

勤務先などの団体で給与から保険料を引去る(天引する)方法です。生命保険会社と勤務先団体が契約している場合に利用できます。

 

・送金扱い

生命保険会社から送られてくる振込用紙を用いて保険会社が指定した金融機関などの口座に、送金する方法です。コンビニエンスストアでも振込用紙を使った払い込みができる保険会社もあります。

クレジットカードで保険料が支払える保険会社が増えています。クレジットカードのポイントやマイルを貯めている方は生命保険の加入時などにどのような支払方法(経路)があるのかを確認し、ご活用下さい。
参考:生命保険や損害保険の保険料もクレジットカード払いが可能

 

 

5.支払方法(回数・経路)の変更は可能

契約時に選択した保険料の支払方法(回数・経路)は、契約後でも変更が可能です。例えば、「月払い」から「年払い」への変更や、口座引落からクレジットカード払いへの変更などです。

ただし、契約によっては、変更できない場合もありますので、ご注意ください。

なお、生命保険加入時にはクレジットカード払いが選択不可だった場合でも、クレジットカード払いへの変更が可能になっている場合があります。ポイントやマイルを貯めている方は、既に加入している生命保険の保険料がクレジットカード払いに変更できないかご確認ください。

 

 

6.まとめて保険料を支払うほど返戻率も高くなる

上記の通り、保険料はまとめて支払うほど安くなり、支払回数によって解約返戻金の額は変わらないので、まとめて保険料を支払うほど貯蓄型の生命保険は返戻率が高くなります。

解約返戻率(%)とは?

解約返戻率(払戻率) = 解約時受取総額 ÷ 払込保険料総額 × 100

「月払」「半年払」「年払」の解約返戻率比較

商品:終身保険
保険金額:1,000万円
保険期間:終身
保険料払込期間:65歳
被保険者:35歳(男性)

経過年数 解約返戻金 払込保険料累計
月払
解約返戻率
10年 2,551,000円 3,001,200円 84.99%
20年 5,305,000円 6,002,400円 88.38%
30年 8,342,000円 9,003,600円 92.65%
経過年数 解約返戻金 払込保険料累計
半年払
解約返戻率
10年 2,551,000円 2,991,200円 85.28%
20年 5,305,000円 5,982,400円 88.67%
30年 8,342,000円 8,973,600円 92.96%
経過年数 解約返戻金 払込保険料累計
年払
解約返戻率
10年 2,551,000円 2,978,700円 85.64%
20年 5,305,000円 5,957,400円 89.04%
30年 8,342,000円 8,936,100円 93.35%

 

 

まとめ

保険料の支払方法については、気にしている方はあまり多くないと思います。まとめて保険料を支払う余裕があるのであれば、支払方法を変更する方が保険料が割安になったり、解約返戻率が上がるなど、契約者にとってメリットがある場合があります。

ちょっとしたひと手間で保険料の節約などのメリットが得られますので、ご加入の生命保険がどのような支払方法になっているかを確認して頂ければと思います。

・どのような保険を選んだらいいのかわからない
・今、加入している生命保険が、どのような保障内容になっているか確認してもらいたい
・見直し方をアドバイスして欲しいが、誰に相談していいか分からない など
保険の選び方や見直し方で悩まれている方は、保険のプロであるFP(ファイナンシャル・プランナー)による無料相談(大阪/兵庫/京都/奈良)をご利用ください。
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