保険には大きく分けて生命保険と損害保険がありますが、違いを理解されているでしょうか？

生命保険、損害保険ともに多くの商品が販売されていますが、損害保険と生命保険ではどのような違いがあるのでしょうか？どのような場合に保険金が支払われるのでしょうか？

生命保険と損害保険の違いは一般の方にはわかりにくく、混同されている方がいます。今回は、生命保険と損害保険の違いについて、解説します。

１．生命保険とは？

生命保険とは、人の生存または死亡に関して定額の保険金が支払われる保険です。生命保険は「ヒト保険」と呼ばれることもあります。

生命保険の保険金はあらかじめ約定された金額が支払われる定額払いです。例えば、契約時に定めた保険金額が1,000万円の定期保険に加入していた被保険者（保障の対象者）が死亡した場合、1,000万円が定額払いされます。

・生命保険の保険期間

生命保険の保険期間は一般的に20～30年などと長く設定されています。

・生命保険は「第一分野」

生命保険を「第一分野」の保険といいます。「第一分野」の保険商品は、生命保険会社のみが取り扱い可能です。

・「第一分野」の主な商品

「第一分野」の主な商品には、定期保険、終身保険、養老保険、個人年金保険などがあります。「第一分野」の生命保険には、「死亡保険」「生存保険」「生死混合保険」の３種類があります。

２．損害保険とは？

損害保険とは、主にモノや財産に対するリスクに備える保険です。偶然の事故や災害によって発生した実際の損害額を補償する保険です。損害保険は「モノ保険」と呼ばれることもあります。

定額払いの生命保険とは違い、損害保険は実損払いが基本で、実際に被った損害額が保険金として支払われます。

・損害保険の保険期間

一般的に損害保険の保険期間は1年とするものが多いです。

・損害保険は「第二分野」

損害保険を「第二分野」の保険といいます。「第二分野」の保険商品は、損害保険会社のみが取り扱い可能です。

・「第二分野」の主な商品

「第二分野」の主な商品には、自動車保険、火災保険、地震保険などがあります。

３．第三分野の保険とは？

生命保険・損害保険のどちらともいえないケガ（傷害）や病気（疾病）などに備える保険を第三分野の保険といいます。「第三分野」の保険商品は、損害保険会社、生命保険会社ともに取り扱いが可能です。

「第三分野」の主な商品には、医療保険、がん保険、介護保険、所得補償保険、傷害保険などがあります。

４．「保障」と「補償」の違い

保険では「ほしょう」という言葉を使いますが、読み方は同じ「ほしょう」でも生命保険と損害保険では使われている漢字が異なります。

生命保険では「保障」を使います。保障には「今ある状態がそこなわれることのないように守ること」とういう意味があります。「保障」は社会保障、安全保障などにも使われます。

生命保険は「将来的に発生しうる経済的な損失に対して生活を保障するために保険金額が支払われる」ので「保障」という言葉を使っています。

一方、損害保険では「補償」を使います。補償には「起こった損害・損失を補いつぐなうこと」という意味があります。

損害保険は「発生した損害に対して（所定の保険金額の範囲内で）保険金が実損払いされる」ので「補償」という言葉が使われています。

まとめ

生命保険と損害保険の違いについてご理解頂けたでしょうか？

上記の通り、生命保険と損害保険は加入の目的が異なるので、どちらか一方に加入すれば安心というわけではありません。必要であれば、生命保険と損害保険の両方に加入することになります。

損害保険も生命保険も多くの保険商品があり、一般の方にはどの保険に加入すべきか分かりにくいこともあると思います。

加入すべき保険商品が分からないという場合には、備えたいリスクについてFP（ファイナンシャル・プランナー）などのプロに相談し、加入すべき保険商品をすすめてもらうのがいいでしょう。

・どのような保険を選んだらいいのかわからない
・今、加入している生命保険が、どのような保障内容になっているか確認してもらいたい
・見直し方をアドバイスして欲しいが、誰に相談していいか分からない　など
保険の選び方や見直し方で悩まれている方は、保険のプロであるFP（ファイナンシャル・プランナー）による無料相談（大阪/兵庫/京都/奈良）をご利用ください。

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