パソコンやスマホで公的年金の情報を確認できる「ねんきんネット」をご存じでしょうか?
「ねんきん定期便」は、毎年1回、誕生月に送られてくるので、存在を知っている方が多いと思いますが、「ねんきんネット」については、ご存じない方が多いかもしれません。
「ねんきん定期便」以外で、自分の年金記録を確認したり、年金の見込額試算ができるのが、「ねんきんネット」です。
では、「ねんきんネット」に登録すると、どのようなサービスが利用できるのでしょうか?登録することによるデリットはないのでしょうか?
「ねんきんネット」と「ねんきん定期便」との違いや「ねんきんネット」でできることについて解説します。
目次
1.「ねんきんネット」とは?
「ねんきんネット」とは、インターネットを通じてご自身の年金の情報を手軽に確認できるサービスです。24時間いつでもパソコンやスマートフォンからご自身の年金情報を確認することができます。
ねんきんネットに登録すれば、ねんきん定期便がなくてもネット経由で自分の年金記録を確認できます。また、ねんきん定期便では確認できない年金見込額の試算が可能です。
なお、ねんきんネットを利用するには登録が必要となります。登録方法については、次項以降で解説します。
【ねんきんネットで利用できるサービス】
・年金記録の確認
・将来の年金見込額の確認
・電子版「ねんきん定期便」の閲覧
・日本年金機構から郵送された各種通知書の確認・・・など
・「ねんきんネット」で住所変更は可能?
住所変更については、マイナンバーと基礎年金番号が紐付いている場合、届け出は不要で日本年金機構において更新されます。
マイナンバーと基礎年金番号が紐づいていない場合には、住所変更を各被保険者ごとに下記の窓口に届け出る必要があります。ねんきんネットからの住所変更はできません。
第1号被保険者(自営業者など)
市・区役所または町村役場の国民年金担当窓口
第2号被保険者(会社員や公務員)
勤め先の総務担当など
第3号被保険者(会社員や公務員の被扶養配偶者)
配偶者の勤め先の総務担当など
2.「ねんきんネット」に登録するメリットとは?
ねんきんネットに登録しなくてもねんきん定期便が誕生日に送られてくるので、登録する必要はないのではないかと思われる方もいるでしょう。ねんきんネットに登録するメリットはあるのでしょうか?
ねんきんネットに登録すると、最新の年金記録を確認できるだけでなく、年金見込額の試算が可能です。特に50歳以下の方に関しては、ねんきん定期便には年金見込額が記載されていません。よって、年金見込額を試算するには、ねんきんネットに登録する必要があります。
次項で解説しますが、年金見込額の試算は3パターンで行うことが可能です。ワンクリックで簡単に試算する方法もありますし、詳細に条件を設定して見込額を試算する方法もあります。
特に若い方は、今後どのようなキャリアを歩むか分かりませんので、詳細な条件で複数試算してみたい場合には、ねんきんネットに登録するメリットが大きいでしょう。
・「ねんきんネット」と「ねんきん定期便」の違いとは?
ねんきん定期便は、年金記録や50歳以上の方に関しては現在と同様の条件が続いた場合の年金見込額が記載されています。
一方、ねんきんネットであれば、年金記録の確認はもちろんですが、50歳以上の方だけでなく、50歳未満の方に関しても、いろいろと条件を変えて年金見込額の試算ができます。ねんきんネットに登録すれば、詳細な年金見込額試算が可能です。
3.「ねんきんネット」の年金見込額試算方法
ねんきんネットの年金見込額は下記3パターンで試算が可能です。
・かんたん試算
現在と同様の条件が継続したという条件で試算する方法です。ボタン1つをクリックするだけで年金見込額が試算できる方法です。
・質問形式で試算
今後の働き方などの試算条件について、質問に回答することによって、年金見込額を試算することができる方法です。
・詳細な条件で試算
今後の働き方や、老齢年金を受け取る年齢、未納分を今後納付した場合など、詳細な試算条件を設定して年金見込額を試算できる方法です。
なお、70歳以上の方は年金見込額の試算はできません。また、共済組合加入期間は、年金見込額に反映していませんので、共済組合加入期間がある方は注意が必要です。
4.「ねんきんネット」の登録方法
「ねんきんネット」を利用するには、利用登録(ユーザーIDの取得)またはマイナポータルからの連携が必要となります。
利用登録の際には、基礎年金番号、メールアドレスが必要となり、パスワードや秘密の質問などを設定します。
なお、アクセスキーがあるかないかで利用登録の方法が異なり、アクセスキーがあれば、即時にユーザIDが取得できます。
・アクセスキーがある場合
アクセスキーとは「ねんきんネット」のユーザIDを取得する際に使用する17桁の番号で、この番号を使用して申し込むことで、即時にユーザIDを取得できます。
アクセスキーは、毎年誕生月に送付される「ねんきん定期便」内に記載されています。なお、「アクセスキー」の有効期限は3か月です。これを過ぎた場合は使用できません。
アクセスキーがある場合の「ねんきんネット」登録方法(出典:日本年金機構)
・アクセスキーがない場合
手元にねんきん定期便がなく、アクセスキーがない場合でも利用登録は可能ですが、即時にユーザIDを取得することはできず、後日(5日程度)、ユーザIDが郵送で届きます。
アクセスキーがない場合の「ねんきんネット」登録方法(出典:日本年金機構)
5.「ねんきんネット」のログイン方法
上記の通り、ユーザIDを取得すると、ねんきんネットにログインし、ねんきんネットを利用できるようになります。ねんきんネットにログインするには、ユーザIDとパスワード、前回ねんきんネットにアクセスした時のパソコンやネット環境が異なる場合には、秘密の質問への回答が必要となります。
・ユーザIDがロックされた場合の対処法
ユーザIDがロックされた場合、「ねんきん定期便・ねんきんネット専用番号」へ、ユーザIDのロック解除(アカウントロックの解除)を申し出る必要があります。本人確認のために基礎年金番号または照会番号(ねんきん定期便に記載)のいずれかが必要となります。
申し出後、当日中または翌営業日に「ねんきんネット」が利用できるように、ユーザIDのロック解除(アカウントロックの解除)が行われます。
・ユーザIDとパスワードを忘れてしまった場合の対処法
ユーザIDやパスワードを忘れてしまった場合には、再度、上記の利用登録(アクセスキーがない場合のユーザIDの発行手続き)が必要となります。同じユーザIDを再発行することはできません。
なお、個人情報保護の観点から電話などによるユーザIDやパスワードの照会は行っていないそうです。
まとめ
ねんきんネットは、年金見込額の試算が可能なので、ねんきん定期便に年金見込額が記載されない50歳以下の方に関しては、ねんきんネットに登録するメリットがあります。
ねんきんネットに登録することによるデメリットはありませんので、年金見込額の試算に興味がある方は、登録されてはいかがでしょうか?
「老後2000万円問題」で将来受け取れる年金の見込額に興味が持った方も多いと思います。
年金見込額を知ることにより、今後の資産運用の必要性などが認識できるので、それだけでもねんきんネットに登録するメリットはあります。
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