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非課税の保険金・給付金

保険会社から受け取っても課税されない非課税の保険金や給付金があることをご存知でしょうか?

どのような給付金や保険金が非課税となるのでしょうか?今回は、非課税となる保険金や給付金について解説します。

目次

1.三大疾病(さんだいしっぺい)保障保険金

三大疾病保障保険は、三大疾病(がん・急性心筋梗塞・脳卒中)で、保険会社所定の状態になった場合に、一時金として「三大疾病保険金」を受け取れる商品です。三大疾病保障保険は、補償額(保険金額)を5,000万円程度まで契約できますが、その「三大疾病保険金」は非課税で受け取れます。
参考:生前に大きな一時金を受け取れる三大疾病保障保険とは?

ただし、被保険者(保障の対象者)が「三大疾病保険金」を受け取り、その保険金を使い残して亡くなった場合には、その使い残した金額は相続財産として相続税の課税対象となります。

また、三大疾病保障保険は、「三大疾病保険金」だけでなく、被保険者が三大疾病にならずに亡くなった場合には、「死亡保険金」が支払われますが、その「死亡保険金」は課税の対象となります。

「死亡保険金」には、契約形態(契約者・被保険者・受取人の関係)によって、下表の通り、相続税、贈与税、所得税・住民税が課税されます。

契約者 被保険者 受取人 税金
A(例:夫) A(例:夫) B(例:妻) 相続税
A(例:夫) B(例:妻) C(例:子) 贈与税
A(例:夫) B(例:妻) A(例:夫) 所得税・住民税

 

 

 

2.身体の傷害に基因して支払われる給付金

身体の傷害に基因して支払われる給付金は非課税です。具体的には医療保険の入院給付金や通院給付金、手術給付金などは、受け取っても非課税です。(所得税法施行令第30条第1号)

また、最近話題の病気やケガで働けない場合の収入減少を保障する就業不能保険の「就業不能給付金」についても非課税で受け取れます。

非課税で受け取れる主な給付金は以下の通りです。

≪非課税となる主な給付金≫

医療保険
入院給付金、通院給付金、手術給付金、先進医療給付金など

がん保険
診断給付金、入院給付金、通院給付金、手術給付金、先進医療給付金など

就業不能保険
就業不能保険金など

介護保険
介護一時金、介護年金など

 

なお、上記給付金等の受取人は被保険者となりますが、被保険者と保険料負担者が異なっていても贈与税の課税対象とはならず、非課税です。

 

 

 

3.リビング・ニーズ特約

リビングニーズ特約とは、被保険者(保障の対象者)が余命6ヶ月と診断された場合に死亡保険金の全部または一部を受け取れる特約です。死亡保険金のうち最大3,000万円を被保険者の生前に受け取ることが可能です。

特約保険料は無料で、病気やケガの種類を問わず請求できます。

リビング・ニーズ特約として受け取った保険金は非課税ですが、受け取った保険金を使い残して亡くなった場合には、その使い残した額が相続税の課税対象となります。

リビング・ニーズ特約の使い道は自由なので、治療費に使ったり、余生を楽しむために使うことが可能です。しかし、そもそも保険金は、遺された家族のために準備するものです。リビング・ニーズ特約で受け取った分、保険金額が減りますので、計画的に使わないと遺族の方のための生活資金などが不足する可能性があります。

 

 

 

4.高度障害保険金

高度障害保険金とは、被保険者(保障の対象者)が、責任開始期(日)以後の病気やケガを原因として、両眼の視力や言語機能を永久に失ったときなど、下記のいずれかの障害状態に該当した場合に支払われる保険金です。

死亡保険金と同額の「高度障害保険金」が非課税で受け取れます。

• 両眼の視力を全く永久に失ったもの
• 言語またはそしゃくの機能を全く永久に失ったもの
• 中枢神経系・精神または胸腹部臓器に著しい障害を残し、終身常に介護を要するもの
• 両上肢とも手関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
• 両下肢とも足関節以上で失ったかまたはその用を全く永久に失ったもの
• 1上肢を手関節以上で失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったか、またはその用を全く永久に失ったもの
• 1上肢の用を全く永久に失い、かつ、1下肢を足関節以上で失ったもの

なお、高度障害保険金は、約款所定の高度障害状態に該当し、かつ回復の見込みがない場合に受け取れます。従って、所定の高度障害状態に該当しても回復の見込みがある場合には保険金を受け取ることはできません。

また、高度障害保険金の支払対象となる約款所定の高度障害状態は、身体障害者福祉法等に定める障害状態等とは異なります。

 

 

 

まとめ

非課税で受け取れる保険金、給付金の全てでいえることですが、被保険者の方が使い残して亡くなった場合には、その金額が相続税の課税対象となってしまいますので、ご注意ください。

なお、保険金や解約返戻金、配当金に課税される税金については、下記記事をご参照ください。
参考:満期保険金を受け取ると税金は課税される?確定申告は必要?
参考:解約返戻金に税金は課税される?確定申告は必要?
参考:生命保険の配当金を受け取ると税金が課税される?確定申告は必要?

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